ふくらはぎ むくみ 解消

むくみって、何?【基礎知識】

一晩眠れば治るむくみなら、さほど心配することもないかもしれません。
しかし「未病」を早くケアする意味では、むくみの解消は大事なことです。
未病の解消は、体全体のバランスを整えることにつながります。
このカテゴリーではむくみの正体と対処法を探ってまいります。
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むくみ は多量すぎる体液が細胞と細胞のすきまに存在している状態のことです。
順を追ってご説明します。

 

 

 

「人体の60%は水分である」

 

よく見聞きしますね。例えばサプリの宣伝とかで。

 

ここでいう「水分」とは「体液」とよばれるものです。動物がなんらかの形で体内に持っている液体が体液です。

 

別の言い方をしますと、生体内の水分とその水分に溶けている溶液とを合わせた総称が「体液」です。

 

 

ヒトの体の水分(=体液)は年齢、性別、脂肪量などにより変化がありますが一般的には次のような割合です。
成人男子で体重の60%程度、胎児では90%、小児が80〜70%ほどだといわれています。私のような高齢者になりますと50%ぐらいでしょうか。

 

 

 

体液は細胞内と細胞外に存在しています。それぞれ細胞内液、細胞外液といいます。

 

 

体液の分布
 ・細胞内液:2/3
 ・細胞外液:1/3

 

さらに
・細胞外液の1/4は血管内にある。●血液
・細胞外液の3/4は細胞間質(細胞と細胞の間に存在する物質)にある。●細胞間質液

 

 

『むくみとは多量の体液が細胞と細胞のすきまに存在している状態のこと』

 

と最初に申しましたが、「細胞と細胞のすきま」が細胞間質でありそこに存在する「体液」が細胞間質液です。

 

言いかえれば

むくみとは細胞間質液が増加した状態であるわけです

血管系とリンパ系

 

体液が細胞間質に溜まってしまう原因は?

 

 

 

 

■■全身の循環■■

 

全身の循環について少しご説明します。

 

循環器系には血液系とリンパ系があります。

 

■血液系・・・心臓がポンプの役目となって、血液を押し出し動脈を通じて全身に循環します。静脈を通って再び心臓に戻ります。

 

 

■リンパ系・・・毛細リンパ管網という細くて網目状の管から始まります。そして●リンパ管、●リンパ節につながり、胸管と右リンパ本幹という太いリンパ管に合流して静脈にながれこみます。

 

 

 

私たちの毛細血管から1日に約20リットルの水分(体液)が漏れているといわれています。この漏れ出た水分は●リンパ液とと呼ばれる体液で、その80〜90%は毛細血管に再び吸収され戻ります。

 

残りのリンパ液(10〜20%)は皮下組織にたまった老廃物やタンパク質などと一緒にリンパ管に入ります。次におよそ800もあるリンパ節でろ過されて、胸管と右リンパ本幹の2本の菅に集まってから静脈へと戻ります。

 

 

↑これらの一連のリンパ液の流れをリンパ循環といいます。リンパ循環は体にたまった余分な水分や老廃物などを運んでいます。

 

 

 

●リンパ管はリンパが流れる管です。血液が流れる管は血管ですね。リンパ管は血管とおなじように全身にわたって網の目のごとく張り巡らされています。

 

血液は心臓を中心に、からだ中を循環していますが、リンパ管は一方向の流れです。半月弁の働きで逆流を防いでいますが、心臓が持っているポンプのような力はありません。血液に比べると流れは遅くゆっくり、それも一定の速さではありません。

 

リンパ管は老廃物や が流れる場所ですからよく「下水道」にたとえられます。

 

 

●リンパ節にはリンパ液以外にもリンパ球と呼ばれる免疫(めんえき)に関係する白血球の一種が集まっており、ウイルスや細菌などの外敵を防ぐ働きをしています。

 

リンパ節はリンパ管に入ったカラダの老廃物や余分な水分を回収する濾過器のような働きがあります。

むくみの正体

くり返しになりますが、リンパには免疫機能と排泄機能があります。

 

これらがうまく機能しない、つまりリンパ循環(リンパの流れ)が悪いと老廃物や余分な水分が溜まり全身に様々な障害があらわれます。むくみ、冷え、しびれ、痛み、倦怠感や慢性的な疲労などもそれらの症状です。

 

 

ですから、むくみを防ぐためにはリンパの流れを良くするという事が大切なこととなってきます。

 

 

このブログでは足のむくみに重きをおいていますが、ひとくちに「むくみ」と言いましてもさまざまなむくみがあります。その原因や症状も異なります。

 

基礎知識として、むくみの正体を知っておきたいものです。
wikipediaで「浮腫」(ふしゅ、むくみ)をしらべますと

 

「分類」の項に
・範囲による分類として、全身性浮腫と局所性浮腫が挙げられています。また

 

・性質による分類としては、圧痕浮腫 と非圧痕浮腫 に分けられています。

 

https://ja.wikipedia.org/wiki/浮腫

 

 

全身性浮腫は、基本的には全身に現れるむくみですが、同じ疾患によるものでもその症状が異なることもあります。

 

局所性浮腫は、静脈・リンパの流れの障害や、局所の炎症で現れる浮腫

 

性質による分類の圧痕浮腫 と非圧痕浮腫 は
指で数秒間強く押してそのあと圧痕が残るか圧痕が残らないかということです。

 

 

病気によるむくみはお医者さんに診てもらうことになりますが、
むくみが現れる代表的な病気には以下のものがあります。

 

■全身性浮腫(むくみの原因となる疾患によって下のように分けられる)

 

心性浮腫…心不全が原因のむくみ。うっ血性心不全など
腎性浮腫…ネフローゼ症候群、急性糸球体腎炎、急性・慢性腎不全など
肝性浮腫…肝硬変、肝臓癌など
内分泌疾性浮腫…甲状腺機能低下症、粘液水腫、亢進症など
これらの他にも栄養障害性、薬剤性、特発性浮腫などがあります。

 

 

■局所性浮腫(静脈・リンパの流れの障害、局所の炎症などで生じるむくみ)

 

静脈性浮腫…静脈瘤、上・下大静脈症候群,静脈瘤,四肢静脈血栓症,静脈弁不全
リンパ性浮腫…フィラリア、癌のリンパ節転移 先天性家族性リンパ浮腫,癌転移,
炎症性浮腫…アレルギー性、感染症、血管炎,炎症など
血管性浮腫…医薬品、遺伝性、脳梗塞、クインケ浮腫など

 

■その他にも、胸膜炎や腹膜炎に伴う、胸水や腹水など

 

 

以上、浮腫(むくみ)の原因として考えられるさまざまな病気があります。それぞれの疾患に対応した医療機関で検査、治療をしてもらう必要があります。

生理的な浮腫(むくみ)

次に生理的なむくみについて。
生理的なむくみとしては、長時間の立ち仕事やデスクワークなどの足のむくみ。深酒の翌日の顔のむくみ。妊娠や月経前のむくみなどがあります。

 

 

■長時間立ち仕事後のむくみとその対処法

 

むくみとは細胞間質液が増加した状態といいました。

 

例えば,
朝からの立ち仕事が続き夕刻になりますと、下肢の静脈や毛細血管に血液が溜まってきます。すると静脈圧が上昇します。それで血管内から細胞間質への体液の移動が増加します。

 

体液の移動の増加により、細胞間質の体液は毛細血管やリンパ管に戻りにくくなってきます。つまり細胞間質液が増加した状態=むくみがあらわれるということです。

 

 〓この場合の足のむくみ対処法は〓
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長時間同じ姿勢でいると、足がむくみやすくなります。立ち仕事だけではなく座ったままでも同じ姿勢でいますと同様なことが起こります。
いわゆる「エコノミー症候群」がそうです。「ロングフライト症候群」や「旅行者血栓症」などという言い方もあります。正式には「深部静脈血栓症」というようです。

 

 

このような場合に血栓ができる原因として長時間にわたる足の運動不足が指摘されています。
〓立ち仕事での対処法としては
・立ち仕事の場合は時々座るなどの休憩が大切です。
・休憩がとりにくい場合は、できるだけ用事を作って、少しでも歩く。足を動かしてみる。
・軽いストレッチ(後述)なども効果があります。例えば、足のかかとをあげてつま先立ちを10秒程度行う。これを2時間前後に1度は行う。
・仕事場が寒いとか冷房の効きすぎの場合は、暖かい靴下などを着用して足元の冷えの防止を工夫する。

 

〓デスクワークなどの座り仕事は
・1時間以上も同じ姿勢で仕事を続けるようなことは避ける。休憩が取れないときは、こまめに立って歩きまわる用事を作る。
・足首、もも、ふくらはぎなど座ったままでできる簡単なストレッチを行う。(後述)
・休憩時間を利用して活動量を増やすため歩く。マッサージやストレッチを行うことも効果的。
・足を高くして仕事をする。
・冷えない工夫をする。

 

〓食事や飲酒からくるむくみ

 

●塩分とり過ぎはむくみにつながる?

 

生物の教科書に「アクアポリン」という語がありましたね…

 

細胞膜には「アクアポリン(aquaporin)」という、水を通す穴を持つタンパク質があります。「水チャネル」とも言います。この穴は水分子が通貨しますから、細胞内外の浸透圧が保たれるのです。
また細胞膜にはナトリウムイオンとカリウムイオンの濃度を保つためのポンプ(ナトリウム‐ポンプ)も存在しています。
細胞外の塩分濃度が高くなった場合には、細胞内の水は濃度の均等を保つためにアクアポリンを通り抜けて細胞外へ出てきます。それが細胞間質液の増加につながりむくみが発生します。

 

というわけで塩分の摂り過ぎはむくみにつながります。

 

塩分のとり過ぎが原因のむくみは、食事の塩分を控えることが肝要です。
1日の塩分摂取量は10g以内が理想とされています。(高血圧の方は6g以内)

 

家庭の食事で塩分摂取を控えることは非常に難しいことと思います。私どものように料理をショーバイとするものは、加工食品はめったに使いません。魚介や野菜など素材から調理しますので、加える塩、醤油、みそなどの塩分は把握しております。

 

ところがご家庭では魚介の加工品、ハム、乳製品などとすでに塩分が加味されたものもお使いになります。それらに含まれている塩分を計算したうえで塩、調味料などを使わなければなりません。スナック菓子やインスタント食品の塩分も見逃せません。1日10g以内に抑えることは難しいと思いますが、料理は薄味を心がけ素材の味をたのしむ術を習得することをおすすめしておきます。

 

 

 

●飲酒の翌日のむくみ

 

たくさんの酒を飲むことは水分をたくさんとっているわけではありません。むしろ脱水状態に近づくことです。アルコールには利尿作用があり飲んだ以上に排尿があります。

 

脱水状態になれば喉が渇きまた脳も水分補給を指令します。酔っていますから必要以上の水分をとりすぎてしまいがちです。あるいは酔いにまかせてさらに飲んでしまいますと脱水状態が助長され、さらに水分が欲しくなるという悪循環となります。
これが酒の飲み過ぎによって翌朝のむくみを引き起こす原因の一つです。

 

 

 

私のように高齢になると夜間にトイレへ行く回数が増えます。これは腎機能の衰えによる尿の濃縮機能の低下や抗利尿ホルモンの不足も一因であるといわれます。(頻尿の原因で一番多いのは男なら前立腺肥大です。膀胱炎、過活動膀胱、膀胱容量減少などもあります)
この抗利尿ホルモンの分泌ですが、通常は夜間の分泌が増加して、夜間尿量を減らす働きをしています。飲酒後に多量の水分をとり、そのまますぐ寝てしまうと体内に水分がたまってしまうことになります。

 

つまり体内に余分な水分がたまって、それが尿にならないということです。
翌朝、顔など皮膚の柔らかい部分のむくみなとなってあらわれます。

 

対処法としては酒を飲み過ぎないことです。そうはいっても酒好きには無理ですね。飲むときは脱水状態の予防として、せめて水分摂取は怠らずに少しずつ飲みましょうか。