
ふくらはぎは第2の心臓 なのか
この表現の真意はどこにあるのか探ってみた。
すでに記したように、ふくらはぎのマッサージに参考になるだろう本を通販で購入した。
ふくらはぎ マッサージの本
本を探していて気が付いたのだけれど、
「足は第2の心臓」とか「ふくらはぎは第2の心臓」などという表現によく出くわす。この「第2の心臓」という言葉はなんどか見聞きしたことがあるような気はするが、今まで意識して考えたことはなかった。
この言葉があまりに使われているようなのでちょっと調べてみた。
「足は第2の心臓」というう場合の「足」はどの部分を指すのかというと、はっきり決められた説がないようだ。足裏には鍼灸のツボがたくさんあるから、足裏をいう場合もある。あるいは足全体を指すことも。それでも、第2の心臓とはふくらはぎであることがいちばん多いような気がする。
では
どうも「血の巡り」に関連しているらしい。私が血の巡りと表現したのは「血液の循環」ということ。それには「新陳代謝」も血の巡りに含まれるようだ。
この先、にわか勉強でえた知ったかぶりが続きます。自分なりに咀嚼したつもりですから付き合ってくださいな。飛ばしても構やしませんが。
続けます。血液が体内を循環することによって、酸素や栄養分が体の隅々まで行き渡ることになる。
新陳代謝の一般的な意味としては、古いものが新しいものにとってかわり、それが繰り返されることをいう。
このブログでは健康の話だから「細胞の新陳代謝」ということでいいだろうと思う。
細胞の新陳代謝のためには血液によって酸素や栄養が運ばれる必要がある。血液はまた、細胞が排出した老廃物や二酸化炭素を回収して肺や腎臓へ持っていく。
つまり、血液は酸素や栄養をからだの隅々まで行きわたらせ、老廃物を回収してくれる。これが血の巡りということになるのだろう。
血の巡りが良ければ、新陳代謝を促して良い細胞を作り出せる。
血の巡りは動脈と静脈で循環している。
酸素や栄養分をからだの隅々まで届ける血液は、心臓から動脈を通っていきわたる。
その血液が老廃物や二酸化炭素を回収し戻るのは静脈(や毛細血管)を通してだ。
ところが静脈を戻る血液の力は動脈に比べて弱い。からだの上方ならまだしも、足のように下半身となると心臓からは離れており、重力にも逆らうこととなる。
戻る力があまりに弱ければ逆流ということにもなりかねない。それを防ぐのが弁の役目であり、そして戻る力を補うのがふくらはぎの役目だという。
ふくらはぎには重力に反して血液を心臓へ戻す働きがある。
これをふくらはぎの「筋ポンプ作用」と呼ぶのだそうだ。
筋肉が収縮すると静脈が圧迫される。静脈が圧迫されるから血液はしぼり出されるごとく流れだす。それから、筋肉がゆるみだせば血液がまた充満する。このように筋ポンプ作用はひとつながりの働きとなっている。
ふくらはぎの筋ポンプ作用がうまい具合に働かなくなると、血液が溜まってしまう。すると静脈は水分を吸収し回収することができなくなる。よってむくみが生じるという。
血液を押しあげる力をサポートするのは、静脈の逆流を防ぐ「弁」の働きとともに「ふくらはぎのポンプ機能」というわけだ。
ことほど左様にふくらはぎのポンプ機能は血液の循環に大切なものである。これが第2の心臓といわれる所以であるようだ。
どうでもいい話ですが。。。
新陳代謝のことを調べていたらウィキペディアにこう書いてあった。
↓
『metabolismの訳語として新陳代謝とあてたのは、夏目漱石であると言われる。』
どうもこれは眉唾らしい。明治5年発行の 孛和袖珍字書(フワ シュウチン ジショ)という書に『新陳代謝』の語が見られるそうだ。明治5年が西暦1872年とすれば(明治5年までは西暦年と完全には一致しない。ややこしいね)1867年生まれの漱石は満5歳ぐらいということになる。。。5歳で訳語を、、、、いくら文豪でもそりゃないだろう。
この漱石訳語説を追っていたら、なぜこの説が流布しているのか大方の見当はついた。その「見当」をここに書くと、廻りまわってネットの世界ではそれがまことしやかに流れてしまうのですね、確認もせずに。
私の見当を少しだけ触れておきますと、
『漱石が考案した訳語』はたくさんあり、「新陳代謝」もそうなのではないかと、さる著名な方がご本(写真→)で推論を述べられているのですね。それがネットでは上のようになってしまった。以上。
たかだか私の見当で、そのご著書をここに明記すると、このご本が悪者扱いされかねないのです。私はこの作家さんのファンですから、それは避けたい。
『マーフィーの法則―現代アメリカの知性 』(Arthur Bloch 著, 倉骨 彰 (訳))という本がある。その中の「ギャビトルの考察」にこう書いてある。
『賢者は真実を発見して喜び、凡人は間違いを発見して喜ぶ。』
あたしは凡人ですから...。
また、はなしが脱線してしまった。
■第2の心臓はミルキングアクション
ミルキングアクション(milking action)という語がある。ジョギングやウオーキングをやっている方ならご存知かもしれない。
「搾乳運動」というのだろうか、早い話が牛の乳しぼりをイメージとした語であろう。
心臓から送られた血液が心臓へ戻るのだが、下半身の血液は戻る際に重力の抵抗がある。
それをふくらはぎの筋肉がポンプのごとき機能で助けている。筋肉のうごきがあたかも乳搾り(ミルキングアクション)のようであることから名づけられたそうだ。